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第9回 MP3プレイヤーボード「VS-IX009」を使う

ようやく発売されたMP3プレイヤーボード「VS-IX009」ですが、実際にロボットに搭載してRobovieMaker2で扱う方法を説明したいと思います。

ちなみに、MP3プレイヤーボードと銘打っていますが、実はwaveサウンド形式のファイルも再生できます。つまり、VS-RC003で再生できるPCM形式の音声も使用できます。
しかし、ADPCM形式については、VS-RC003で対応の「Microsoft ADPCM」では無く「IMA ADPCM」という形式のみに対応しているため、音声ファイルをMicrosoft ADPCM形式に圧縮している場合はデータの変換が必要です。
変換にはPCM→Microsoft ADPCMの変換でも利用できるサウンドレコーダー(Windows標準搭載ソフト)を使用できます。また、多分探せばフリーウェアでファイル形式を一括変換してくれるソフトもありそうです。

必要な部品

作業を始める前に、VS-IX009を利用するのに必要な部品を書き出して見ましょう。

1.VS-RC003/HVを搭載したロボット
当然ですね。これが無いと何も始まりません。ちなみに、VS-RC003でもVS-RC003HVでも問題なく動作します。

2.VS-IX009
こちらも当然ですね。現在ロボットショップで購入できます。
MP3プレイヤーボード VS-IX009(¥12,600)

3.VS-RC003/HV対応スピーカー
VS-IX009は、CPUボードに接続するスピーカーをそのまま使うことができます。例えばRB2000、Robovie-X/X Lite、RB300、Robovie-iなどのロボット用スピーカをそのまま接続して使用できます。
スピーカーをお持ちでない方は、各種ショップで購入していただくか、自作してください。
参考:Robovie-X用スピーカーの単品販売(¥1,050)

4.Micro-SDカード
VS-IX009は、再生するMP3データをMicro-SDカードより読み込みます。VS-IX009が対応しているMicro-SDカードは容量が2GB以下のものです。これを満たせば、市販のMicro-SDであれば問題無いと思います。

なお、データの書き込みはPCから行なうため、Micro-SDのカードスロットがないPCはMini-SDやSDカード、USBなどでデータを書き換えできる環境を併せてそろえてください。
部品をそろえたら、ロボットへの搭載を行ないます。

ロボットへの搭載

VS-IX009は、ジャイロ・加速度センサ拡張ボードVS-IX001や、その他VS-RC003/HV用拡張ボードと同じ寸法(25mm×30mm)です。
そのため、他の拡張ボードと同じ感覚でロボットに搭載することができます。
ここでは、Robovie-X、及びRB2000にVS-IX009を搭載する方法を説明したいと思います。ちなみに、Robovie-X LiteにもXと同じ方法で搭載できます。

で、肝心の搭載方法ですが、実は以前解説した「自律バトルモーションの作成(前編)」におけるアナログ基板の搭載とほぼ同じです。
Robovie-X,RB2000ともに、ケーブルの作り方及び本体への取り付け方は同じで、説明中のアナログ入出力拡張ボードVS-IX008をVS-IX009に置き換えて問題ありません。

RobovieMaker講座 自律バトルモーションの作成(前編)

ちなみに、こちらの説明はジャイロセンサ基板などを別に取り付けた状態で、2枚目以降の拡張基板としてVS-IX009を接続する方法ですが、VS-IX009を1枚目に接続する場合でも、Micro-SDカードの付け外しなどを考えると手で触りやすい場所に取り付ける方がよいです。

手抜きで申し訳ありませんが、この説明に従って基板を取り付けた後、VS-IX009にロボットのスピーカーを接続します。下記の写真はスピーカーまで接続した状態です。

Robovie-XにVS-IX009を搭載

RB2000にVS-IX009を搭載

搭載が終わったら、再びロボットを元の形に組み立てますが、Robovie-X、X Liteの場合は、スピーカーの端子・ケーブルが外装と微妙に干渉してネジを締められません。
見た目や動作にはほとんど影響がないので、左下の外装のネジを外した状態で利用するか、数mm長いネジを用意して、間にナットなど適当なスペーサを入れてネジ止めしてください。

X、X Liteの場合は左下の外装のネジが干渉して締まらないので、ネジを外すか間にスペーサを入れる
X、X Liteの場合は左下の外装のネジが干渉して締まらないので、ネジを外すか間にスペーサを入れる

Micro-SDカードの準備と装着

VS-IX009の取り付けに続いて、Micro-SDカードにMP3などの音声ファイルをコピーしてVS-IX009に装着する方法を説明します。
VS-RC003で使用していた音声ファイルを使う場合は、ADPCM形式のファイルの場合冒頭で説明したように形式に注意してください。

VS-IX009は、フォーマットがFAT形式のMicro-SDカードのみ対応しています。お使いのMicro-SDカードがFAT形式以外のフォーマットになっている場合はPCからFAT形式でフォーマットしなおしてください。

Micro-SDカードへの音声ファイルのコピーですが、単純にファイルをコピーするのではなく下記の規則を守る必要があります。

1.フォルダを作成せず、ルートに全てのファイルをコピーする
2.コピーするファイルのファイル名は、「001_music1.mp3」「002_sound_a.mp3」「003_voice_3.wav」のように、先頭に3桁で番号を設定する

1番目は、VS-IX009に音声ファイルを正しく認識させるためです。Micro-SDカードにフォルダを作成すると、正しく音声ファイルが認識されません。
2番目は、RobovieMaker2上のトラック番号(曲順)の管理を容易にするためです。
VS-IX009は、ファイル名の先頭3文字を10進数の数字とみなしてファイルをソート(並べ替え)します。そして、番号の小さいほうから順にトラック番号が割り当てられます。
ただし、「001」「002」と来て「003」のファイルが存在せずに「004」のファイルが存在すると、その間を詰めてトラック番号が割り当てられるので、数字も間を空けないほうがよいです。
また、もし同じ番号のファイルが存在した場合は、Windowsなどのファイル並べ替えと同じ規則で並び順が決まります。

というわけで、規則に応じてMicro-SDカードに音声ファイルをコピーすると以下のような感じになります。

音声ファイルをMicro-SDカードに記録

音声ファイルをコピーしたら、VS-IX009に装着します。
このときの注意として、必ずロボットの電源を切って通信ケーブルを外し、ロボットへの電源供給が完全に遮断された状態でMicro-SDカードを付け外ししてください。ロボットに電源が供給された状態で行なうと、Micro-SDカードやVS-IX009に不具合が発生する可能性があります。

Micro-SDカードをVS-IX009に装着
Micro-SDカードは、ロボットの電源を完全に遮断した状態で抜き差しする。VS-IX009のカードスロットに「カチッ」と音がするまで差し込む

ソフトウェアのアップデート

ハードウェアへの搭載が完了したところで、続いてRobovieMaker2からソフトウェアの設定をしたいと思います。
ただし、実際に設定を行なう前に、RobovieMaker2とCPUボードのファームウェアをVS-IX009に対応したバージョンにアップデートする必要があります。

VS-IX009に対応したソフトウェアのバージョンはそれぞれ下記になります。
・RobovieMaker2 Release6以降
・CPUボードのファームウェア バージョン1.000 リビジョン12以上

各種データのダウンロードは、VS-RC003サポートページから行なうことができます。

また、マニュアル類もついでにダウンロードしておきましょう。
サポートページから、VS-IX009のマニュアルをダウンロードすることができます。
ちなみに、VS-IX009のマニュアルの他に、CPUボードの変数表も更新されています。

ファームウェアの更新やRobovieMaker2のアップデートは、サポートページやこちらを参照してください(なんと手抜きな)。
ちなみに、時々CPUボードのファームウェア更新後に、CPUボードがPCから見つからなくなりCPUボードの初期化ができなくなることがあるようです。
この場合、一度CPUボードのリセットボタンを押して、PCとCPUボードを通信させずにロボットへモーションや音声ファイルの書き込みを行なってください。
書き込む際に「名前の異なるCPUが・・・」というメッセージが出ますが、気にせず書き込んでください。これで初期化と同じことが行なわれます。

CPUボードの設定

いよいよRobovieMaker2から設定を行ないます。
まずCPUボードと通信をして、メニューより「プロジェクトの設定」→「CPUの設定」をクリックします。
クリックして設定ダイアログを開いたら、「拡張機器」のタブをクリックし、「追加」のボタンをクリックします。


クリックすると追加する拡張機器の選択ダイアログを開くので、「VS-IX009(MP3プレイヤー)」を選び「デバイスの詳細設定」をクリックしてください。
すると、MP3プレイヤーの詳細設定ダイアログを開きます。


ダイアログを開いたら、まずは「適用」をクリックしてください。ここまでの作業が正しければ、「現在の接続状態」の項目に「OK」画表示され、正しく通信を開始します。
ここに「NG」が表示される場合は、通信ケーブルの作成や接続に何か問題がある可能性があるので、改めてそこを見直してみてください。

ダイアログには、アンプ設定やイコライザ設定などの項目がありますが、細かい内容は後で説明するとして、とりあえず今回はポーズスライダで音声ファイルの再生と音量の調整ができるようにしたいと思います。

ダイアログ中盤に「トラック番号の設定変数」と「ボリュームの設定変数」の二つの設定項目がありますが、これはトラック番号とボリュームを操作できる変数の設定を表し、現在の設定ではトラック番号を41番のポーズスライダー、音量を42番のポーズスライダーで設定できるようになっています。

さて、ここでポーズスライダの番号に注意が必要です。
説明書にも目立つように書いていますが、ジャイロセンサやアナログスティックなどをお使いの方は、それらのゲイン調整を行なうために41,42番のポーズスライダを既に利用している方も多いと思います。
また、現在利用していなくても、ロボットの種類によってはそれらのポーズスライダをあらかじめ別の目的で利用するように設定されているものなどもあります。

そこで、それらのポーズスライダを既に利用している方は、この設定を現在まだ使っていないポーズスライダの番号に書き換えて「適用」をクリックしてください。
説明がよくわからない方はとりあえず下記に従ってください。

・RB2000をお使いの方は、トラック番号の設定変数=41,ボリュームの設定変数=44にしてください
・Robovie-X,X Liteをお使いの方は、トラック番号の設定変数=41,ボリュームの設定変数=52にしてください

「適用」をクリックして設定が終わったら、ダイアログを閉じていってください。
ダイアログを閉じたら、一度現在の設定をCPUボードに記憶させるため、モーションデータの書き込みを行なってください。

ポーズスライダの設定とデフォルトの音量設定

続いてポーズスライダの設定を行ないます。
先ほどダイアログで設定した「トラック番号の設定変数」「ボリュームの設定変数」を下記のように変更してください。


・「スライダ名」をわかりやすい名前にする
・「数値設定」の「書式」を「10 進数」にする
・「数値設定」の「可動範囲制限」を「0〜255」に、「ステップ分解能」を「1」にする
・「左右設定」を「設定なし」にする
・「スライダ有効」のフラグにチェックを入れる
・「符号反転」のフラグのチェックを外す

VS-IX009は、トラック番号とボリュームをそれぞれ0〜255の範囲の数値で設定します。設定を行なったら、一度音声ファイルを再生してみたいと思います。
まず音量を200以上に設定してください。音量が小さいと再生している音声も聞こえません。
また、音声の再生には、CPUボードの音声出力機能と同様にバッテリ電源などを供給しないと音声が聞こえない場合があるので、必ずロボット本体の電源もONにしてください。

音量の設定と電源のONを行なったら、トラック番号を1〜254のうちの、音声ファイルを割り当てた任意の番号にしてください。
トラック番号を変更すると音声の再生を開始します。
トラック番号は、数値を変更することでトラック番号に割り当てられた音声ファイルを再生します。
また、CPUボードの音声出力機能と扱いが似ており、トラック番号は1〜254から選択します。
トラック番号を0にしても、現在再生している音声ファイルの再生を続けます。また、トラック番号を255にすると、現在再生している音声ファイルの再生を停止します。
なお、ここで次に行なうデフォルトの音量の設定のために、丁度いい音量のときの、音量のポーズスライダの値を確認してください。

音声が再生されない場合は、Micro-SDカードのフォーマットや音声ファイルの書き込み方、スピーカーの接続、また、音声ファイル自体が対応している形式かなどをご確認ください。

正常に音声が再生されたら、音量のポーズスライダの基準ポーズを設定したいと思います。
音量のポーズスライダは、設定変更直後は基準ポーズの値が0になっているので、気づかないうちに音量が最小になって聞こえないことがあるので、ここで大きい音量を基準ポーズに設定して音量が小さくならないようにします。

まず、他のポーズスライダを全て基準ポーズにあわせなおします。
ツールバーの「N」ボタンの右横にある▼をクリックし、ロボットの任意の基準ポーズを選択してください。


現在登録している基準ポーズを選択

選択してロボットを基準ポーズに合わせたら、音量のポーズスライダを先ほど確認した丁度いい音量の値に設定します。このとき、音量以外のポーズスライダを変更してはいけません。
音量のポーズスライダを設定したら、メニューより「ポーズ」→「基準ポーズの登録」をクリックして基準ポーズの設定ダイアログを開いてください。

ダイアログを開いたら、「登録基準ポーズリスト」より先ほどロボットにあわせた基準ポーズをクリックし、「現在のポーズと置換」ボタンをクリックしてください。
続いて「適用」ボタンをクリックしてください。


先ほど選択した基準ポーズをリストからクリックし、「現在のポーズと置換」をクリックして設定を適用する。
現在登録している全ての基準ポーズに対して、本項目の再生確認後からの操作を行い、音量のポーズスライダの基準ポーズを登録する

これで音量の基準ポーズの設定が完了です。
後はモーション中に好きなだけ音声ファイルを組み込んでください。

アンプ、イコライザの設定

さて、先ほどの設定ダイアログに少し戻ってみましょう。


項目に「アンプ倍率」や「イコライザ設定」などがありますね。
VS-IX009では、これらの設定によって音声の再生結果を変えることができます。

アンプ倍率は、CPUボードの音声出力機能にも設定がありましたが、いわゆるアンプゲインです。設定は(未使用),6dB,12dB,18dB,23.5dBの5種類から選択でき、数値が大きいほど音声が大きく再生されます。
イコライザ設定は、再生される音声の任意の周波数を増幅・減衰する機能です。例えば低音を強調して、小さなスピーカーでも迫力を強調したり、逆に高音領域を減衰して、耳障りな音割れやノイズを軽減させたりすることができます。
設定は大きく「高音領域」と「低音領域」に分かれ、それぞれの領域で操作する音の周波数と、そのゲイン(度合い)を設定できます。なお、「高音領域」は音声の増幅・減衰の両方が可能ですが、「低音領域」については音声の増幅のみ可能です。
ロボットに搭載されているスピーカーは、大半の人は小さいものを使っていると思われるので、ここで低音強調をしておくとよいかもしれません。


「周波数」の設定は、高音領域は1〜15kHz の範囲より1kHz 単位で、低音領域は20〜150Hz の範囲より10Hz 単位で、それぞれ変更できます。数値が大きいほど高音が、逆に数値が小さいほど低音が強調されます。


「倍率」の設定は、高音領域は-12.0dB〜+10.5dBの範囲より1.5dB単位で、低音領域は1〜15dBの範囲より1dB単位で、それぞれ変更できます。数値が大きいほど音が増幅され、逆にマイナスの値の場合は音が減衰されます。



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